「今の保険、もっと良いのに乗り換えたいけど何か注意することってある?」そんな疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。保険の乗り換えは、うまくやれば保険料の節約や保障内容の改善につながります。
しかし、やり方を間違えると「乗り換えなければよかった」と後悔することもあります。特に保障の空白期間、告知義務、解約返戻金の扱いなど、事前に知っておくべきポイントがいくつかあります。
この記事では、保険の乗り換え時に気をつけるべき8つの注意点を網羅的に解説します。乗り換えを検討中の方は、必ず目を通してから行動してください。

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注意点1:新しい保険が成立してから旧保険を解約する
これが一番大事なポイントです。絶対に「保障の空白期間」を作ってはいけません。
保障の空白期間とは、旧保険を解約してから新保険が有効になるまでの「保障がない期間」のことです。この期間に万が一のことがあったら、どちらの保険からもお金がもらえません。
正しい手順はこうです。
- 新しい保険に申し込む
- 告知・審査を通過する
- 第1回保険料を払い込む
- 新保険の保障が開始されたことを確認する
- 旧保険を解約する
新保険の保障開始日は「申込日」ではなく「第1回保険料の払込日」または「告知日」のいずれか遅い方であることが多いです。契約書類で必ず確認しましょう。
注意点2:告知義務を正直に果たす
新しい保険に申し込む際には、健康状態の告知が必要です。ここで嘘をつくと「告知義務違反」となり、いざというときに保険金が支払われない可能性があります。
よくある告知内容は以下のとおりです。
- 過去5年以内の入院・手術歴
- 過去2年以内の健康診断での異常指摘
- 現在治療中の病気やケガ
- 過去に保険金を請求したことがあるか
「旧保険では何も言わずに入れたから大丈夫」という考えは危険です。保険会社ごとに告知項目は異なりますし、年齢が上がれば健康状態も変化しているはずです。正直に告知しましょう。
告知で引っかかったらどうする?
告知の結果、「引受不可」や「条件付き引受(特定部位不担保など)」になるケースもあります。その場合、旧保険を解約せずに継続する選択も検討しましょう。条件付きの新保険に乗り換えるより、無条件の旧保険を続けた方が良いケースは多いです。
注意点3:がん保険には免責期間がある
がん保険には「免責期間(待期期間)」が90日間あります。つまり、契約してから90日間はがんと診断されても保険金が出ません。
がん保険を乗り換える場合、以下のスケジュールで動く必要があります。
- 新しいがん保険に加入
- 90日の免責期間が終了するのを待つ
- 免責期間が終了してから旧がん保険を解約
最低でも3か月間は新旧のがん保険を二重で払うことになります。これを知らずに旧保険を先に解約してしまうと、3か月間がんの保障がゼロになるので要注意です。
注意点4:解約返戻金の金額を確認する
貯蓄型の保険(終身保険、養老保険、個人年金保険など)を解約する場合、解約返戻金がいくらになるかを事前に確認しましょう。
特に注意すべきは以下のケースです。
- 加入してまだ数年の場合:解約返戻金が払込保険料を大幅に下回る(元本割れ)可能性が高い
- 低解約返戻金型の終身保険:払込期間中の解約返戻金は通常の70%程度に設定されている
- 外貨建て保険:為替レートによって解約返戻金が変動する
解約返戻金の金額は、保険会社のマイページや担当者に問い合わせれば教えてもらえます。「あと数年待てば元本割れしなくなる」という場合は、解約を待つのも賢い選択です。
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注意点5:年齢が上がると保険料も上がる
保険料は年齢が上がるほど高くなります。つまり、同じ保障内容の保険に乗り換えても、年齢が上がっている分だけ保険料は高くなります。
例えば、30歳で入った医療保険の保険料が月額2,000円だとして、40歳で同等の医療保険に乗り換えると月額3,000円になることもあります。年間12,000円の差額が、以後ずっと続きます。
乗り換えのメリットが「保障内容の改善」にあるのか、「保険料の節約」にあるのかを明確にしましょう。保険料だけで比較すると「乗り換えない方が安かった」というケースも少なくありません。

注意点6:予定利率の違いに注意
古い保険(特に2000年以前に加入した保険)は、予定利率が高い「お宝保険」の可能性があります。
- 1990年代前半:予定利率5.5%前後
- 2000年代:予定利率1.5%前後
- 2020年代:予定利率0.5〜1.0%程度
予定利率が高い保険は、同じ保障でも保険料が安く設定されています。これを解約して現在の保険に乗り換えると、保険料が大幅に上がることがあります。
特に貯蓄型の保険で予定利率が高いものは、「お宝保険」として大事にキープした方がいいケースが多いです。安易に解約しないようにしましょう。
注意点7:転換(下取り)には要注意
保険会社の営業担当から「今の保険を下取りして新しいプランにしましょう」と提案されることがあります。これが「転換」と呼ばれる制度です。
転換は一見お得に見えますが、旧保険の積立部分を取り崩して新保険の頭金に充てる仕組みです。つまり、貯蓄型保険のメリットを放棄している可能性があります。
転換を提案されたら、以下を確認しましょう。
- 旧保険をそのまま続けた場合と、転換した場合の比較シミュレーション
- 転換後の保険料と保障内容は、本当に改善されているか
- 旧保険の予定利率はいくらか(お宝保険なら転換は損)
注意点8:保険料控除の枠を確認する
生命保険料控除には「一般」「介護医療」「個人年金」の3つの枠があり、それぞれ年間の控除上限があります(所得税は各4万円、住民税は各2.8万円)。
保険の乗り換えで保険料が変わると、控除額も変わる可能性があります。特に、旧制度(2011年以前の契約)と新制度で控除の計算方法が異なるので注意が必要です。
控除額の変化で実質的な負担がどう変わるか、乗り換え前に確認しておきましょう。
乗り換えた方がいいケース
注意点ばかり並べましたが、もちろん乗り換えた方がいいケースもあります。
- 保障内容が古い:入院日数の短期化に対応していない医療保険、通院保障がないがん保険など
- 明らかに保険料が割高:同等の保障内容で保険料が2倍以上違うケース
- 不要な特約がてんこ盛り:必要のない特約で保険料が膨れ上がっている
- ライフステージが変わった:独身時代に入った保険が家族持ちの今に合っていない
- 保険会社の経営状況が心配:ソルベンシーマージン比率が低下している場合
乗り換えを検討する際は、保障内容と保険料の両面から比較することが大切です。保険料だけで判断すると、保障内容が下がっていることに気づかないケースがあります。

参考になる外部サイト
- 生命保険文化センター – 保険の乗り換えに関する基礎知識が学べる
- 金融庁「保険商品の販売に関する注意」 – 転換制度の注意点が公的機関の立場から解説されている
- 国税庁「生命保険料控除」 – 控除額の計算方法を正確に確認できる
まとめ:乗り換えは「慎重に、でも恐れずに」
保険の乗り換えで押さえるべきポイントをまとめます。
- 新保険が成立してから旧保険を解約する(空白期間を作らない)
- 告知義務は正直に果たす
- がん保険の免責期間(90日)に注意
- 解約返戻金の元本割れに注意
- 年齢による保険料アップを考慮する
- お宝保険は安易に解約しない
- 転換(下取り)は慎重に判断する
注意点が多くて不安に感じた方もいるかもしれませんが、正しい手順を踏めば大丈夫です。不安な場合は、複数の保険代理店で相談してセカンドオピニオンをもらうのがおすすめです。
※記事執筆時点の情報です。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。
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